ミニコラム:「重篤な筋損傷では応急処置でのアイシングを行わないほうが早期回復の可能性が高くなる」

アイシングは肉離れなどの筋損傷後の再生を遅らせる

記事によりますと、「重い筋損傷ではアイシングによって回復が悪くなってしまう一方、アイシングをしてもよい軽微な筋損傷が存在する可能性も否定できない。」との事です。

オリジナルは神戸大学HPにございます。

応急処置も時代と共に、
ICE(アイシング・コンプレッション・エレベーション)

RICE

PRICE

POLICE
と変遷し、

2010年代後半では、
PEACE&LOVEの時代になりました。
P (Protection) 保護
E (Elevation) 挙上
A (Avoid anti-inflammatories) 抗炎症薬を避ける
C (Compression) 圧迫
E (Education) 教育 最適の対処法を教え、不必要な受動的療法を避ける
&
L (Load) 負荷 徐々に負荷をあげる
O (Optimism) 楽観思考 前向きな考え方をする
V (Vascularisation) 血流を増やす 有酸素運動を取り入れる
E (Exercise) 運動 筋力、自己受容性感覚、体の動きなど

PEACE&LOVEのオリジナルは
Blaise Dubois氏だと思います

特筆すべきは「I=アイシング」が除かれている事です。

 

以前は「迷ったらアイシング」だったので私共も製氷機も設置していましたが、今は製氷機のコンセントは抜いています。

ちなみに「&」の前は受傷直後の処置。
「&」の後はリハビリ期の対処になります。

 

記事元の研究は、モデルマウスです。
ですが、応急処置のPEACE&LOVEでは臨床適応です。
どの様に利用するのかは皆様それぞれの判断が必要だと思います。

引用元
臨床スポーツ医学2020年9月号
「四肢外傷の応急処置 トレーナーのためのスポーツ医学講座 第9回」


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